2006年11月20日月曜日

月曜日の朝から映画1


目覚めたら秋葉原。
リクライニングシートで眠ったので、体のあちこちが痛かった。
シャワーをして、配布されていた朝食(おかゆとみそ汁)を食す。
(ネカフェってほんと便利。住んじゃう人がいるのもわかる)

早朝の秋葉原は、人通りも少ない。
(歩いている人はこれから出勤するスーツの人ばかり)
ぎらぎらしてなくて空気のよごれた感じもなくて
昨日の夜の喧騒は、朝のひかりに浄化されたみたいにみえた。
こうやってあたらしい一日がはじまるんだな、とひとりちょっと感動してみる。

この日の予定は夕方から。
昼間なにをするかとくに決めていなかったけど、とりあえず有楽町のあたりへ。
しゃかしゃかと、忙しそうに歩く人の群れの中で
だらけた格好でふらふら歩く自分はひどく浮いている感じがした。
誰にともなく申し訳ない気持ちになって、背をまるめて歩く。
三省堂書店の前で開店待ち。
(平日の朝からこんなに時間があるなんてどんな身分だよ、と自分につっこむ。)
雑誌を立ち読みしていて、「そうだ、映画をみよう」と思い立つ。


『カポーティ』を観た。
@日比谷シャンテシネ。

ぞっとした。
いたかった。
すごい映画だった。
スクリーンのそとで
ぼんやりと観ているのをゆるさない
こっちまで入ってくる、映画。
心臓の裏のあたりを触られたくらいの。

「冷血」の執筆によってカポーティが
手に入れたものはすごく大きい。
同時に奪われたものも大きい。

「たとえ奪われようとも、手に入れたい。」
私はそう思ってしまう。
私がその痛みを知らないから言えることなのだろうか。

と、いろいろ考えつつも、実はまだ「冷血」を読んだことがない。
読んでみなければ、と思った。

すばらしい映画でした。
人にもすすめたい。ぜひ観てほしい。






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