2006年4月19日水曜日

月曜日の煙る富士山


東京まで。
出版販売会社の面接。
会場に入ると、たくさんの受験者が面接を待っていた。
日程はいくつもあるのに、この日だけでこんなに人がいるのか…。
全体では何人くらいいるんだろう…。
おどろきおののく。
待っていると自分が汗をかいていることに気づいた。
すげー緊張してる!

個人面接だった。
面接官が笑うと安心する。
この日にお話したのは笑うと顔がくしゃっとなる方で
私はその‘くしゃっ’が出ると心の中で「ヨシヨシ」と思った。
(たぶんねらいどころをちょっとまちがっている)
いつも(面接とはいえ)会話している以上は笑わせたい、と思っている。
でもべつに私は笑わせに行っているわけではないし
面接官もおもしろがるためにそこに座っているわけではない。
笑わせたい、というのはそのままにしても
その中でももっと自分についてアピールしていかんとなあ。
あと自己PRロングバージョンも考えておかないと。
私はついつい話が長くなってしまうくせがあるから
手短に話そうと気をつけていたんだけど、
今回ははじめに「自己PRを3分くらいでお願いします」と言われたので
ちょっと長いぞ!どうしよう!と動揺してしまった。
反省の多い面接だった…。
終わってから、やりなおしたい!と思ってしまった。
でもまだ祈る。受かってますように。

帰りのバスの中で
『それいぬ 正しい乙女になるために』/嶽本野ばら
を読み終えた。
この本は短いエッセイがたくさんおさめられたもので
そのひとつひとつがぐっとくるものばかり。
読み終えてしまうのがもったいない、と思いながら読んだ。
思想が言葉がドキドキするくらい刺激的でカッコいい!
私も嶽本野ばら的乙女になりたい!!
読み終えた今も、ぱらぱらめくって読み返している。


嶽本野ばらといえば…
日記を書いていないあいだに読んだ本も素敵だったので書いておきます。
『カフェー小品集』
これを読んで嶽本野ばらにはまった。
びりびりきた。
実在する喫茶店にまつわる「僕」と「君」の物語が
(私は全部実話だと思ってしまった!)
「僕」が「君」に語りかけるかたちで描かれている。
恋って恋って。。
ああ、うつくしい…。
その喫茶店を一軒一軒訪ねてみたい、と思った。
私もこの本に書かれてある喫茶店のような場所で
ため息つきながらこんなうつくしいことを考えてみたい。
涙さしぐみながら誰かのことを想ってみたい。


『エミリー』
3つの小説が収録されている。
どれも鮮やかなアイテム(お洋服)に彩られた
胸を刺す、けれど優しいお話だった。
お洒落だけど、うつくしい言葉で綴られているけれど、
人間っぽい感情であふれていて
自分のそばにある。ひきこまれる。
貴方は前にどんどんと前進し、時に打ちのめされ、何度も敗北を味わう。そうすれば戻ってくればいいのです、この夜に。私もまた、未知なる数々の季節の中を手探りで歩き、転び、修復不可能なくらいに破損し、自らを失うでしょう。でもその時は、必ず戻ってくるのです、この聖なる夜に。この夜とこの夜の番いは時間軸の外で永遠に存続し、私達の帰りをずっと待っていてくれるのですから。(「エミリー」より)
居場所(帰る場所)というのはなかなか見つからない。
実は私も同じ。
でも今まだ見つからなかったとしても
私にとっての‘夜’も何処かにはあるのだろうなとは思った。
コドク?私はどこにいればいいのか?
心の隅にあっていつも見て見ぬふりをしているトゲトゲを
優しく包み込んでくれる話だった。


話は戻ってこの日のこと。
『それいぬ』を読み終わってからは
SPIの練習したり『ねじまき鳥』の続き読んだり。
ねじまき鳥はおもしろいなあほんとに。
バスの窓からみえた富士山に感動。
富士山って高いっていうか大きいって感じがする。
裾のひろがり方はんぱねぇ!みたいな。
はじめて生で見たときは、目の前が富士山で埋めつくされてびっくりした。
この日は空がぼんやりしていて(また黄砂かなあ)
富士山もぼやけて見えた。
腐っても鯛。煙っても富士。

茶畑もみえた。
  あおあおと まるみをおびた だんだんの 茶畑のぞむ ふと夏せまる
…なんのこっちゃですね。
でもそんな風に思いました。
ちょっと焦ってるんです。茶畑みただけで季節の移るのを思ったりするんです。
夏が近づいてきているのを感じてるんです。

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浜松に戻ってから部活にでたいな、とスーツのまま体育館に行ってみた。
部活が今まさに終わったという時間に着いた。
残念…(いや、間に合っても着替え持ってなかったけど)。
1年生がいて、うれしかった。すごい、この調子でどんどん入部してくれたらいいなあ!
そして私も部活にでたいなあはやく!

みんなでごはん。ガストへ。
今まで出会った中でいちばんのポテト好きに出会った。
改めて…みんなキャラクタ濃くておもしろいなあ女バレは。






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