2006年6月25日日曜日

木曜日のピンボール


(ふたたび日記に戻ります)

朝から、車校。(卒検落ちたら、一回補講を受けないといけないから)
一回落ちた…という後ろめたさみたいなものを感じつつ、乗る。
またかっこいい教官だった。(よくあたるなあこの人…と思いながら)
確かめながら、いろいろ復習。

それから名古屋にてシュウカツ。グループワークをやった。
思ったのは、人は、私が思っているほど私の話を聞いていない、ということ。
私の話をいちばん聞いているのは私自身だからね。
まあ当たり前といえば当たり前なんだけど。
どうもまわりとの波長が合わないなあ…とニガい思いをした。

電車の中で『1973年のピンボール』/村上春樹を読んだ。
また、村上春樹のことがすきになった。
ひとつの季節がドアを開けて去り、もうひとつの季節がもうひとつのドアからやってくる。人は慌ててドアを開け、おい、ちょっと待ってくれ、ひとつだけ言い忘れたことがあるんだ、と叫ぶ。でもそこにはもう誰もいない。ドアを閉める。部屋の中には既にもうひとつの季節が椅子に腰を下ろし、マッチを擦って煙草に火を点けている。もし言い忘れたことがあるのなら、と彼は言う、俺が聞いといてやろう、上手くいけば伝えられるかもしれない。いやいいんだ、と人は言う、たいしたことじゃないんだ。風の音だけがあたりを被う。たいしたことじゃない。ひとつの季節が死んだだけだ。
さみしい気持ちになった。
私は去った季節を見送って、つぎの季節を迎え入れることができるだろうか。
いま、を終わらせられるだろうか。

電車の中は私のため息でいっぱいになった。






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