2006年6月17日土曜日

だめな火曜日


落ち込んでいた。
(シュウカツでいつもより少し大きめの打撃を受けたため。)
手帳に日記をつける習慣はないのだけれど
この日はなぜかスケジュールの欄に「絶望」「ため息」「耳なり」と書いてある。
そんな記録残してどうする気だったんだろう…。
そうそう、耳鳴りもひどくてさんざんな日だった。
耳鳴りにはよく悩まされる。でもこの日はとくにひどかった。
いつものは甲高い電子音があたまのななめ上あたりで鳴っている感じ。
この日はジージリじりじりぎりぎりと、へんな機械音が響いているような感じだった。
もうかんべんしてくれ。しずかにしてくれ。
と、思いつつ、朝から車校の卒検を受ける。

いっしょに受けたのがめちゃめちゃテンションの高い女の子で、
受ける前から「え、やばい」「どうしよう」「やばいやばい」とわあわあ言っていた。
でも実際やばかったのは私のほうで、しょうもないことで減点減点減点…。
コースもよく分からなくなって、途中でそのまま運転して家に帰りたくなった。

やっぱり落ちてしまった。
とぼとぼ家に帰る。

不貞寝(おお、ふて寝ってこういう字を書くのか)をしたら
へんな夢をみてまた気分が悪くなったので、映画や本に逃げる。

DVDで『イン・ザ・プール』を観た。
映画館で観なくてよかった・・・
大笑いして、まわりにめいわくかけたと思うから。
めちゃめちゃ声だして笑った。ひとりなのに。
これはおもしろい。小ネタ満載。ストーリーも笑える。
伊良部一郎(主人公の精神科医)が
いちいち可笑しい。

「わたしだめなんです」
「人類の大部分はだめなのだ〜」
っていうところがあって(たぶんそんなに目立つシーンではないんだけど)
なんか勝手にじぃんときてしまった。

ああ、ホントおもしろかったなあ、これ。


『イッツ・オンリー・トーク』/絲山秋子を読んだ。
すてきだった。読んでよかった。
自分を励ましてくれるようなことは
何も書いてなかったけれど、元気になった。
すきな文章やすてきな物語に触れると、
もう、それだけで元気がでる。
(人に元気を与えるのは
ダイレクトなことばたちばかりではないのだよね)
ささいな出来事が重ねられてできている物語で
どれも他人事には思えない。リアル。
そうか、そういえば現実も、ささないなことの積み重ねでできていたっけ。
いっしょに収録されていた『第七障害』もよかったな。
乗り越える、ということがきれいにまとまってなくて、うそっぽくなくて、
じんじん伝わってきた。
「イッツ・オンリー・トーク」のほうは映画化が決まっているらしい。
『やわらかい生活』というタイトルで。観たいなあ。

『ぐるぐるまわるすべり台』/中村航も読んだ。
実はハードカバーのほうで読んでしまっていたんだけど
文庫版も買ってしまった。
ほら、すきなミュージシャンのアルバム買っても
シングルも買っちゃうじゃないか。
ああいう感じ。(む、ちょっとちがうか)
あとがきが加わってるところ、表紙のイラストがちがうところ、
持ち運びに便利なところ、何よりサイフにやさしいところ・・・、
文庫本ってすばらしい。

やっぱりおもしろい!!
一度読んだものはあんまり読み返さない私が読み返すのだから、
そのうえまた「おもしろかった」って言うんだから、たぶんまちがいないぜ。

改めて読んでみて、やっぱバンドっていいなあ、と思った。
バンド組むことでもそれじゃなくても
私も今いる世界を突き抜けたいなあどうにかして、と考えている。

そうそう。
あとがきにも押されて
ビートルズの「へルター・スケルター」が聴きたくてたまらない。
「ヘルター・スケルター」聴いてから読んだら、
またちがう味わい方ができるかもしれない。






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