2009年6月4日木曜日

煙草はピストルじゃない


もらってばっかり。
このままじゃ返しきれない。

ひとに何かあげられるひとに。
わたしはあなたに何かあげられます、と表明できるひとに。
安心させるひとに。頼られるひとに。期待されるひとに。
なりたい。なろう。


いろんなところにペンのインクをつけてしまう。
買ったばかりの白いスカートに
ボールペンをつけてだめにしてしまったときは泣きたくなった。
今日はベージュのジャケットの襟元にペンの赤色がにじんでしまった。
腕や手のひら、指先にまでペンがついている。

・・・のろわれている。(ただの不注意)。


久しぶりに、キャッチにあった。藤沢で。
「わたし手相を勉強していて、よかったら、」とおきまりのセリフ。
「あまりに目が輝いていらしたので声をかけてしまいました」。
幸薄そうな女が近づいてきた。
前に名古屋でまったく同じふうに言われたことがある。
マニュアルでもあるのかな。
いや、急いでるんで、と振り切ったら
背後から「あなたの今を、生きてください!」と
しぼりだすような声が追いかけてきた。(え、なにそれ…)。


がらにもなく、プリクラの画像を携帯の待ち受けにしている。
携帯をひらくと、かわいらしい友達2人といっしょに写るわたし。
顔の横でダブルピース。そして満面の笑み。
ああ、たのしいんでしょう、そうでしょう。
それをみると、毎度、脱力…。
なんだかいろんなことが何でもないふうに思えてしまう。


帰り道に酒匂川のほとりで。
「おとりあゆ」のノボリの前を通って
昨夜同じ場所でそれを見たな、と思った。
その間隔がえらくせまい。

夜から夜が、ひどく短い。


夜、ひとりでいるとき。
だれかと話したいなと思うことがあっても
だれに電話をかけたらいいのか分からない。
みんな、わたしよりずっと大変な思いをして生きている気がする。
そんなひとに、よりかかれない。
携帯のアドレス帳の名前の並びをいったりきたりして
結局、ぱたりと閉じる。目も閉じる。

だれかによりかかろうだなんて
あまえちゃいけないのかもしれない。


この部屋にはもう、煙草の箱がない。

わたしに喫煙の習慣はないけれど、
少し前まで、ときどき煙草を箱から引きずり出して
1本、2本、火をつけることがあった。
火をつけるだけ。それを見ているだけ。
だめになりそうなときに
自分が悪いと思うことをして
気持ちを落ち着かせようとする試み。
(スモーカーのみなさんごめんなさい。
自分が吸わないだけで煙草を吸うひとは好きです)。
いつかその話をしたとき、
とある先輩(もうたぶん会うことはないであろう先輩)はちょっと笑って
「いや、煙草はピストルじゃねぇぞ」と言った。
そうですね。火をつけても、何も変わりませんでした。

煙草の箱がない。
まだ残っていたはず。
家に帰ってから、しばらく探してしまった。
部屋の中を落ち着きなく、歩きまわったりなんかして。
捨ててしまったような気もしてきた。
もう使うことはないと思ったわたしがいたのだろうか。
大丈夫になったわたしがいたのだろうか。

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日曜日に行った藤沢のジュンク堂はアツかった。
大きな本屋はやっぱりいい。

一昨日昨日で読んだもの↓

少女マンガが読みたくなって。

宙返りヘヴン (マーガレットコミックス)

斉藤 倫 / 集英社


誓いの言葉 (マーガレットコミックス)

斉藤 倫 / 集英社


2冊同時発売はズルい。でもうれしい。
斉藤倫のイラストはけっこう好きだ。(この機能で表紙の出ないのがざんねん)。
『誓いの言葉』の表題作が好き。ドキドキ。
動きのあるシーンがすてき。指先とか。
あとスーツが格好良い。

ほしいマンガがいっぱいある。

本屋でうろついていて思う。
お仕事マンガが増えた気がする。
ひとつの専門的な職業をとりあつかったようなの。
ただわたしの目に付くようになっただけなのかな。
と、思って「お仕事マンガ」で検索したら
たまたまアヴァンティの特集がヒット。
アヴァンティっていうのは福岡でフリーペーパーとか出してる会社。
コレ2006年の記事…。気づくのだいぶ遅いわたし。


私らしくあの場所へ (講談社文庫)

角田 光代 / 講談社


角田光代、大道珠貴、谷村志穂、野中柊、有吉玉清、島本理生の
「女と男と車の物語」を集めた本。短編。さらっと読める。
本屋さんで十分立ち読みできる分量だったけど、
一作目の『ふたり』/角田光代がよかったので買ってしまった。
自由なわたしでも、いつか不自由を選ぶときがくるのだろうか。
しあわせな不自由。
あと『遠ざかる夜』/島本理生がよかった。
島本理生、完全に好きな作家。
ひとの中にある薄暗い部分。
それを不安に思う感覚、がいいと思う。
『BODER』/有吉玉清のラストが好きだ。

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戸練 直木 / 誠文堂新光社

Ten days after,での紹介をみて。
なんかすごいタイトルで手にとるのもドキドキ。
とてもおもしろかった。

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