2007年2月17日土曜日

低速な火曜日


卒論の印刷が終わらない!
いい紙を使おうとしたのが裏目に出て、
プリンタはいつまでもじゃーこ、じゃーこ、と動きつづけていた。
(ほんとだよ!いい紙使うと出てくるの超おそいんだよ!)

かんたんに17時をまわる。
(提出のチャンス4回のうち、3回目を逃したことになる。)
ゼミのほかの子たちをえらく心配させてしまう。
「大丈夫?」メールを何度か受信した。
先生からのメールのさいごに「ヤレヤレ」とあった。村上春樹的。
さいごのさいごまで…もうしわけない。

ゼミ室に行った。
隣の研究室におじゃましたら、みんなPCにはりついていてまだ作業中だった。
その張りつめた空気の中、ひとりでファイル(先輩の卒論)をぱらぱらめくる。
やっぱり謝辞を書くことにした。


『ジャージの二人』/長嶋有を読んだ。
第三作品集。表題作と「ジャージの三人」二作収録。
駄目な親子の低速な山荘生活(ただしスローライフに非ず)。

長嶋有公式サイトより)

おもしろかったー!!!

ふっ、と笑えるものが(タイトルもおもしろい)
小説の中、ところせましと並べられている。
それが笑えるだけじゃなくて
読んでいて人の気持ちや、人と人との距離なんかを感じて
ほうっ、となる。

そこからみえるものとか
匂いとか感触とか
その場所にながれている空気とか
ありありと浮かんでくるのは
そこにあるものや
ひとの動きや発したことばが
ひとつひとつ丁寧に描かれているから。

文字を文章を丁寧に重ねて
こんなにも‘生きている’ものを描き出せる。
あらためて活字ってすてきだな、と思った。






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