こっそり名古屋城に行った。
城内を歩きながら、ひとりで来るところじゃないなあ、と思った。
(枯れているだけなのかな)
水を探して歩いた。
私はどこへ行っても、
水のある風景を探してしまう。
ちゃんと水もあった。
水がある風景はいいな。
安心する。
こういうのを城の中に
つくったのがすごいと思う。
(あ、後世の人たちが、ね)
下をのぞきこんだらクラクラした。
うわあ、けっこう高いね、
と驚いたけれど
それを言うべき相手がいない。
「高いね」
「そうだね」
ひとりでうなずきながら
眺める地上。
カラスたちがそこらじゅう
ばっさばっさと飛びまわっている。
こういう場所にいると
カラスも神聖な鳥に見える。
びっくりした。
ここではカラスにえさをあげていた。
金のシャチホコ。
城内で盆栽の品評会がおこなわれていた。
盆栽をじっくり眺めてまわったのは初めてかもしれない。
あんな小さな鉢の中に木がぎゅっとつまっているのはすごいよね。
ほんとうは大きくひろがっていくものを、小さな中に閉じ込めてある。
今にもはちきれんばかりの、力がみなぎっているように感じた。
名古屋城は大きかった。
‘尾張名古屋は城で持つ’
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そもそも、どうして名古屋城に行くことになったのか。
前日、名古屋の会社説明会の会場に忘れものをしたので、
会場に問い合わせて取りに行ったんです。
その忘れ物の回収完了したのがお昼。
そのまま浜松に帰ろうかと思ったけれど、
目に入ったのでふらっと駅の近くのジュンク堂に入った。
やっぱり大きな本屋さんはいいなあ。
ふらふらする。
ふと、こんな平日の昼間にひとりで本屋をふらついているだなんて
私はどういう人間にみえるかな…とか考えた。
なにをしているんだろう私は。
私ってなんなんだろう。
ろくでもないな。
もうどうせろくでもないので、ろくでもないついでに
やりたいことやっちまおう(行きたいところに行ってしまおう)、と思った。
ということで、地下鉄に乗って、名古屋城へ。
ずっと行きたかったので、行くにはいい機会だった。
ちょっと天気が悪かったのが残念だけど。
また晴れた日に誰かいっしょに行きましょう。
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それから、浜松に帰る。
車校へ。
何人かでいっしょに車に乗り込み、交代で運転して
それぞれの運転についてディスカッションする、というのをやった。
おばちゃんとおにいさんといっしょだった。
おばちゃんは他の教習でいっしょになったことのある人で、
待ち時間なんかにもフレンドリィに話した。
おにいさんは運転が超うまくて、見ていて焦った。
同じ段階でこの差はいったい…。
あとでおにいさんが大型二輪の免許を持っていることを知って、
「ああ、だからか」とちょっと安心したけど
それにしてもうまかったなあ。
そのおにいさん、とてもかっこかわいい人だった。
口角がもともとあがっているのか、やさしそうな顔だった。
やっぱ笑顔っていいよな、と思いながら話した。にやにやする。
あと坂道のぼったりくだったりの多いコースにも行く。
これはけっこう楽しかった。
もうちょい!がんばろう。